2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

作品と一体化するとは

このブログでは文学と一体化する方法と銘打って、作品鑑賞の手法を紹介しています。 そもそもそのアイデアはどこから来ているのか。 きょうはそれを紹介します。 映画で桐島、部活やめるってよという作品があります。 桐島、部活やめるってよ 発売日: 2013/1…

書くための技法

作品と一体化するため、ノートに書くのも重要です。 ペンも書き心地のよいものを選びましょう。 パイロット 油性ボールペン ドクターグリップ Gスペック 0.7 フラッシュホワイト BDGS-60R-FW 出版社/メーカー: PILOT メディア: オフィス用品 クリック: 1回 …

モルグ街8日目

Had the routine of our life at this place been known to the world, we should have been regarded as madmen — although, perhaps, as madmen of a harmless nature. ここでの我々の日常生活が世間に知れたなら、我々は狂人と――もっともたぶん、害のない…

江戸川乱歩「D坂の殺人事件」

少し脇道にそれますが、ポーをたいへん敬愛していた日本人作家に江戸川乱歩がいます。 モルグ街の殺人事件が世界最初の探偵小説とすれば、江戸川乱歩のD坂の殺人事件もまた日本における探偵小説の記念碑的作品でしょう。 D坂の事件ではポーのモルグ街の殺人…

モルグ街7日目

Residing in Paris during the spring and part of the summer of 18 — I there became acquainted with a Monsieur C. Auguste Dupin. 一八――年の春から夏にかけてパリに住んでいたとき、私はC・オーギュスト・デュパン氏という人と知合いになった。 resid…

モルグ街6

The analytical power should not be confounded with simple ingenuity; for while the analyst is necessarily ingenious, the ingenious man often remarkably incapable of analysis. 分析力と、単なる工夫力とを、混同してはならない。なぜなら、分析家…

モルグ街5

Whist has long been noted for its influence upon what is termed the calculating power; and men of the highest order of intellect have been known to take an apparently unaccountable delight in it, while eschewing chess as frivolous. ホイス…

モルグ街 訳書紹介

モルグ街の訳書はたくさん出ていますが、正統派で信頼のおけるのは丸谷才一さんのこの本でしょう。格調高い文です。 和田誠さんのイラストも素敵ですね。 ポー名作集 (中公文庫) 作者: エドガー・アランポー,丸谷才一 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日:…

モルグ街の殺人事件4

The attention is here called powerfully into play. この場合、注意力こそ強く要求されるのだ。 call 〜 into play 力を活用する、です。 If it flag for an instant, an oversight is committed, resulting in injury or defeat. ちょっとでも注意がゆる…

モルグ街の殺人事件3

He is fond of enigmas, of conundrums, of hieroglyphics; exhibiting in his solutions of each a degree of acumen which appears to the ordinary apprehension preternatural. 彼は、謎なぞや、難問や、象形文字が好きで、凡人の理解力では超自然とも見…

作品と一体化する方法

英文の精読に伴ってやるべきことは色々あります。 基本は英文の読解から始まります。 まず原文を一文ずつノートに書き写しましょう。 最初は意味がわからなくて構いません。 一文書いてみて、その後に日本語訳を眺めながら、文法を解読します。 知らない単語…

ポーに関する参考図書

ポーは19世紀前半の人でしたが、この時代の文学者たちの作品や経歴を載せた本です。 かなり重厚で、箱入りです。 集英社ギャラリーというシリーズで、ギャラリー=画廊のように作品を眺めていける構成になっています。 口絵や挿絵が多いのも嬉しいです。 …

モルグ街の殺人事件2

THE mental features discoursed of as the analytical, are, in themselves, but little susceptible of analysis. 分析的なものとして論じられている精神の諸作用は、実は、ほとんど分析を許さぬものなのである。 be susceptible of 分析を許す littleはほ…

「モルグ街の殺人事件」と一体化する

はじめまして。 このブログでは文学を五感で味わう方法を紹介しています。 五感で味わうとは、 原文をまずは実際にペンで書いて、 それを読んでみて、 オーディオブックで聴いて、 なぞった字に触れてみて、 そしてその作品自体を鑑賞して味わうことです。 …